LaTeXのすすめ
こんにちは、すっかり涼しくなりました。
さて、今回は理系にはなじみがあるLaTeXについて紹介したいと思います。
LaTeX(TeXとも。厳密には別ですが)とは、組版ソフトです。といわれてもなかなかよくわからないのですが、要するに文書を作成するソフトです。ホームページを書くのにhtmlという言語を使いますが、それと似たような感じです。
TeXの最大の特徴は、数式がコードがわかれば容易にかつきれいに書けることです。
たとえば、大学の理系学部にいけば必ず実験レポートを書かなければなりません。PCで書く場合はwordがよく使われますが、wordで数式を書こうと思うと、いちいち挿入タブからオブジェクトメニューを開いて数式エディタを出してマウスでポチポチ…と言った作業を行わなければなりません。これが数行におよんだり、∫とかΣを含む式ならなおさら、分数でさえ打つのに一苦労することがあります。しかもインテグラルがずんぐりしていてあまりきれいじゃなかったりします。このあたりは美学の問題ですが。
ですが、TeXではコードで数式を書くことができます。いちいちマウスでポチポチやることなくキーボード上だけで数式を組むことができるのです。しかもきれいに表示されます。
例として、Fourier変換講座にも登場した、Fourier級数展開の式。
これはformulaというサイトで作成したものです。formulaではTeXの文法で書いた数式を画像として表示することができます。さて、以上の式をコードで書いてみると、次のようになります。
f(t)=\sum^\infty_{n=0} c_n e^{ni\omega t} \\
c_n=\frac{1}{T} \int^T_{-T} f(t)e^{-ni\omega t}dt
ぱっと見複雑なコードのように思えますが、構造自体は簡単です。これでこれだけの式が書けるのです。これをwordの数式エディタでやろうと思えば、マウスでポチポチ…、想像するだけでおそろしい。そんな数式をwordでやるとこんな感じになります。
なんかインテグラルがずんぐりしすぎている感じがしませんか?そのあたりは好きずきなのでどうともいえませんが、少なくともTeXになれている僕はなかなか面倒だと思いました。
さて、そんなTeXですが、「導入が面倒」という欠点があります。なにより面倒です。
ですが、僕は仮想端末(virtualbox)にLinux(xubuntu)を入れて、そこからコマンドひとつで導入できました。仮想端末を入れるところからというのはなかなか難儀なんですが、もしプログラミングなどでLinuxを入れている人がいたら、割と簡単に環境構築できるのでやってみればよいと思います。
sudo apt-get install texlive-lang-cjk
でインストールできたと思います。エディタはemacs、vimなどが代表的です。僕はemacsを使っています。
もちろんwinでやる方法もあります。
また、ブラウザ上にコードを打って表示するサイトもいくつかあります。お試しによいと思います。
formula http://formula.s21g.com/
JaxEdit LaTeX Editor http://jaxedit.com/note/
あとの詳しい文法は、テキストも出ていますし丁寧なサイトがいくつかあるのでご紹介します。
○LaTeXコマンド集
http://www.latex-cmd.com/
僕はこのサイトを見ながらTeXを覚えました。
○TeX Wiki
http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/
このテキストは立ち読みしかしていないのですが、内容もよく、上のサイトでも紹介されています。
もうじき大学の後期もはじまりますが、半期の目標として勉強してみてはいかがでしょうか。